性病の治療は健康保険の対象です。精密な検査や専用の薬で費用がかかることもありますが、早期の治療は不妊などの重い合併症を防ぎます。

性病の知識
性病(性感染症)の基礎知識から、感染したときの対応、予防の方法までをまとめました。
性病と性感染症の違い

「性病」は、性的な接触によって感染する病気全般を指す言葉として広く使われています。ただし本来は、かつての性病予防法で定められていた次の4つの病気を指す言葉でした。古くは「花柳病(かりゅうびょう)」とも呼ばれていました。
本来の「性病」
- 淋病(りんびょう)
- 梅毒(ばいどく)
- 軟性下疳(なんせいげかん)
- 鼠径リンパ肉芽腫
いずれも細菌が原因の病気で、近年は減少傾向にあります。
性感染症(STD)
- クラミジア
- ヘルペス
- カンジダ
- トリコモナス
- コンジローマ
- HIV
ウイルス・カビ・微生物などが原因で、増加傾向にあります。現在は性病を含め、性的な接触で感染する病気をまとめて「性感染症(STD:Sexually Transmitted Disease)」と呼ぶのが一般的です。
性的な接触のほか、輸血などの医療行為や注射器の使い回しによる血液感染もあります。
性器の内部・周辺だけでなく、口の中やのど(咽頭)にも感染します。
性感染症は症状が分かりにくく、知らないうちにパートナーへうつしたり、治療が遅れて不妊につながることもあります。
症状が軽くても油断は禁物です。ヘルペスの再発やクラミジア・カンジダなどで粘膜に傷があると、他の性感染症にかかる確率が4〜6倍に高まるといわれています。症状が完全に治まるまでは、性的な接触を避けましょう。
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どうやって感染するの?
性病・性感染症は自然に発生するものではなく、多くは感染している相手との性交渉によってうつります(種類によっては性交渉以外で感染するものもあります)。自覚症状がはっきり出るもののほか、症状が軽い・ほとんどない・潜伏期間が長いものもあるため、気づかないまま相手にうつしてしまうことがあります。
感染が広がってしまう3つの理由
- コンドームの利用率の低下
日本では学校でコンドームの使い方を教える機会が少なく、海外に比べて予防への意識が高まりにくいのが現状です。
- パートナーと一緒に治療しない
関係が壊れることを恐れて打ち明けられず、感染が広がることがあります。性病はどちらか一方だけの問題ではありません。
- 症状が消えると治療をやめてしまう
症状がなくなっても治っているとは限りません。完治前の性交渉は、感染を広げる大きな原因になります。
増加するクラミジア感染
性器クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマティスという細菌が原因の性感染症です。症状がとても軽く、気づかないまま過ごしてしまう人が多いため感染が広がりやすく、増加傾向にあります。オーラルセックスによる、性器からのど・のどから性器への感染も増えています。
男性の場合
感染から1〜3週間ほどで、尿道のかゆみ・違和感・軽い排尿痛などが出ます。ただし他の性病に比べて症状が軽く、気づかないことも多くあります。
放置すると、精巣上体炎(副睾丸炎)を起こし、両側に起きると不妊症(閉塞性無精子症)になる可能性が高まります。
女性の場合
初めて感染したときはほとんどの人が無症状といわれています。膣から子宮頸管に感染し、子宮頸管炎を起こします。
子宮・卵管から腹腔内へ広がると、原因不明の腹痛や子宮外妊娠、卵管性不妊症の原因になります。妊娠中の感染は流産・早産、出産時には赤ちゃんの結膜炎や肺炎の原因となります。
女性は特に、こまめな検査を。症状が軽く気づきにくい一方で、合併症や後遺症の影響が大きいため注意が必要です。
性病に気づかずにいると
- 不妊症の原因に男女ともに起こりえます
- 流産・早産のリスク妊娠中の感染で高まります
- 赤ちゃんへの感染肺炎や失明の原因にも
- HIV感染リスクが上昇通常の3倍以上ともいわれます
自覚症状があまりない性病もあり、「症状が軽いから」「恥ずかしいから」と受診を避けてしまう方も少なくありません。しかし症状が軽くても、病気は確実に進行しています。ほとんどの性病(性感染症)は治療できます。いつもと違うと感じたら、早めに検査を受けましょう。
性病に感染したら?

大切なのは早期発見・早期治療です。症状が軽いからと受診せずにいると、病状が悪化したり、他の人にうつしてしまうことがあります。病院に行くのが恥ずかしい・忙しくて時間がとれないという方は、ご自宅で匿名で検査できる郵送検査もご利用ください。
性病は自分だけの問題ではありません。パートナーと話し合い、一緒に検査・治療を受けることが、二人の安心につながります。

性病は自分だけの病気ではありません。パートナーと一緒に検査・治療を受けることが、感染拡大を防ぐ第一歩です。
いつから・どんな症状か、心当たりのある時期、パートナーのことなどを整理しておくとスムーズです。秘密は守られ、無断でパートナーに連絡されることはありません。
症状は自然に消えることが多いですが、治ったとは限りません。医師の指示に従い、最終チェックまで治療を続けましょう。
「ピンポン感染」に注意。自分だけが治療しても、パートナーが感染したままだと再びうつってしまいます。必ずパートナーと一緒に治療しましょう。
性病を予防するには?
確実な予防は性交渉をしないことですが、現実的ではありません。できる限り特定のパートナーと、より安全に行うことが大切です。コンドームで防げない性病もありますが、現実的には最も予防効果の高い方法です。
抗生物質の「予防内服」は効果がありません。中途半端な服用は病気の発見や治療を遅らせ、薬の効かない耐性菌を生む原因にもなります。
パートナーとの絆を大切にするために
- コンドームで予防しよう
- 不特定多数との性交渉は避けよう
- 感染したらパートナーと一緒に治療しよう
- 完治するまでしっかり治療を続けよう
- 気になったら、早めに検査を受けよう
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内容・購入方法を見る※このページは一般的な情報です。症状がある場合や治療については、医療機関にご相談ください。










